ナーサリーのお仕事というと
どんなことを想像なさいますでしょうか? 私のお友達にはヘレボなお方、バラのお方が多いので あ~んな感じを想像なさっていることでしょう(笑) でもそのイメージとは少し違うかも分かりません。 胡蝶蘭は植物でありながら植物でナシ。 生きている美術品と言っても過言ではありません。 そのお値段の高いこと! たとえば一番スタンダードな白の大輪系3本立ち。 うちの職場から市場に1万円で売却。 市場から普通のお花屋さんに出回る頃には2~3万になっています。 一輪でも花が取れたら二束三文になってしまう恐ろしい植物です。 だからこそ従業員は細心の注意を払わねばならないのです。 ボッタクリ商売とお思いでしょうが 大きなハウス何棟も24時間フルエアコンだからでしょうか 去年の収支決算は、なんとマイナス3千万円だそうです。 社長はこの界隈の地主さんで、大きな交差点のコンビニや銀行、 ラーメン屋さんや運送屋さんなどに土地を貸している (絶対に売らない!んだって)家賃収入で なんとか私たちのお給料を支払っているそうです。 社長いわく、「みんなで健康で楽しくやっていければ 儲からなくてもそれで良い」そうなんです… (実際には強欲ジジィだよ、ナイショの話) この蘭園には4つの係があります。 <その1> まずは子苗を育てる高温室の係り。 (私はこのハウス希望でした…詳しくはまた後ほど) 真冬でも常に30度くらいあります。 立派な株になるために必要なアレコレ。 小さな鉢から大きな鉢へ植えミズゴケを巻き直したりします。 フラスコに入ったメリクロン苗を すっごく小さなポリ鉢に植えたりもします。 <その2> 高温室を卒業すると今度は開花準備の低温室。 25度くらい? 花芽が上がってくると皆さんがよく目にする胡蝶蘭のように しだれる形にするために直径4mmの針金で曲げる係りがあります。 主に男性の仕事です。 盆栽みたいな感じですが木ではないので数ヶ月で形が出来ます。 <その3> 立派なレディに成長した胡蝶蘭はいよいよ社交界デビュー!!です。 できあがった株を数株、塗り鉢に植える係りがあります。 いわゆるアレンジメントのようなお仕事です。 ↑の曲げ係はおおざっぱに曲げているだけなので バランスの良いように曲げなおして 高低差をつけたり芸術的に仕上げます。 一番の花形の職業(?)で、ベテランさんたちは お立ち台のようなものに乗って作業をしているんですよ。 従業員のなかでも一番発言力のある人たちです。 <その4> 商品が完成したら出荷係りの出番です。 花房を薄紙で包んで、鉢カバーをして、 動かないようにリボンで止めたりして箱詰めします。 花の種類によって、ラッパ包み、姉さんかぶり、 フィルムで囲うなど包み方が違います。 市場のトラックがきてしまう前に本日分すべてを仕上げなくては ならないので一番せわしない係りです。 実際「トラックがきましたー!!手伝ってください!!」と号令がかかると 他の係りの人も飛んできて皆でバタバタひーひー言って仕上げます(涙) さぁ、私はどの係りでしょう?! 正直、いまだに良く分かりません…(T_T) ****** (3)へつづく
by ayas_garden
| 2005-05-17 22:45
| お仕事・胡蝶蘭
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