洋蘭園のお仕事(5)…Oさんの思い出
あまり他人の個人的なことを書くのは気がひけるのですが…
Oさんの話を書きます。
当時実際に言ったせりふ蔑視用語・差別用語もそのまま記しますことを
お許しくださいm(_ _)m

Oさんは独身で小柄で色が黒くてボーイッシュなかわいい娘でした。。
いまどき、さほど珍しいことでもないのですがバツイチ子持ちです。
この職場には珍しく、私より若い(笑)
私も世間一般からしてみればそんなに若いほうではないのですが(笑)
この職場はほとんどが60代。非常に年齢層が高いのです。
(一番長老は御年75歳でフルタイム立ち仕事現役バリバリです)

Oさんは5時に退社して、更に夜アルバイトに行っていました。
実家でご両親と暮らしているようでしたので、
バツイチ子持ちとはいえ、住む所も食べ物もあるのに
「なにもそこまで働かなくとも…」とお嬢様育ち(?)の私は
思っていました。

彼女は、お年寄な従業員たちに、とてもひとなつっこく接して
かわいがられていました。
でも(年は私のほうが上だけど)仕事では目下の私には
こちらから話し掛けてもあまりしゃべってくれなかったんですよねー。
「ちぇ、新入りだと思って馬鹿にして~」と当時ひがんだりもしましたが
後になって、私、彼女に申し訳ないことをしていたんだと気付いたのです…

当時、出荷係りに面白いおばさんがいました。
平野レミさんみたいな感じかなぁ。。
新入りで緊張している私に「あんた東京出身だそうだけど奥多摩のくせに」
(奥多摩の人ごめんなさい)など小憎らしいことや
くだらん冗談ばかりいって笑わせてくれて
忙しい職場の雰囲気を和ませてくれていました。

いつも隣で作業していたんですが、
出荷するダンボールに胡蝶蘭の名前を書く欄があるのですが
そのオバハンはカタカナが苦手で、字が鏡文字になっていたり
たとえば「ブラザージュリウス」と書くところを
「ブラジャージューゥルス」「ブラザージュース」など
何度教えても、いつもまともに書けなくて、
訂正、訂正で箱が真っ黒になってしまいます。

「あたしゃ北朝鮮から逃げてきたからカタカナが書けない」とか
「こりゃハングル語だ」とか
「あなたどこの国の人ですか?どこから逃げてきたの?」など
いつも冗談を言いあってゲラゲラ笑って仕事をしていました。

とても楽しかったのでお若いOさんも仲間に入れてあげようと思って
「Oさんっ、この箱見てみて~♪この人日本人じゃないから困るよ~!(笑)」
などと声を掛けたのですが話に入ってきてくれませんでした。
仕事中にうるさいのが嫌だったのかな?と
あまり気にしていませんでしたが…
まったくクチを聞いてくれなくなりました。

Oさんが結婚のため仕事をやめるという話を聞いたのは
その後まもなくでした。
「結婚するので今よりもっとお給料のいい仕事に就きたいから」だそうです。
またまた温室育ち(???)の私にとっては「結婚するのになぜ??」と。
養ってくれる人ができてよかったね、っていうのが普通だと思うのに
もっと稼ぎが欲しいという彼女。。。

お付き合いしている彼はスリランカ人だったのです。
ご両親にも反対されているそうです。
この年末、彼のご両親にご挨拶しにスリランカへ旅立ちました。
そしてあの世界中でニュースになった恐ろしい大洪水に見舞われ。。。

電話もつながらず、ご両親ですら安否の分からない日々が続きました。
職場でもその話題でもちきりでしたが
数日後、無事だったことがわかりました。

彼女は今どうしているでしょう。
今まで苦労してきた分、幸せになって欲しいと祈るばかりです。

分かってくださいますでしょうか、
私には外国人蔑視をする気持ちなど毛頭なく、悪気などなかったのです。
しかし冗談とはいえ「日本人じゃないから仕事が出来ない」的な発言で
どれだけ彼女を傷つけたかと思うと、心苦しくてなりません。
就職難のこの日本で、今までにリアルにそういう言葉を
なげかけられたことがなければよいのですが…

私が「あたりまえ」「普通」だと思っていることは
ただの偏見でしかないのかもしれません。
Oさんと出会ったことで、そんなことに気付かされました。

***
最後まで読んで下さってありがとうございましたm(_ _)m
洋蘭園のお仕事シリーズはまだまだ続きます。
(え?もういいって???爆)
[PR]
by ayas_garden | 2005-05-26 23:52 | お仕事・胡蝶蘭
<< 緊急レポ!レミゼラブルに行って... 洋蘭園のお仕事(4)…ファレノ... >>